正直、秋田の地酒はどれも旨いです。
「雪の茅舎」、「天寿」、「鳥海山」。。。
秋田の地酒の中でも、まだ雑誌などでもノーマークで、「十四代」みたいに、東京の居酒屋さんでプレミアついて一合1200円、とかいう、普通ののんべぇには手の届かない地酒になっていない貴重なお酒の銘柄に「やまとしずく」というお酒があります。
お願いだから、有名にならないで。間違ってもdanchuとかで特集しないで。という偏愛地酒の一本です。
盛岡から、水芭蕉の群生を見る為に車を走らせていた田舎道で、偶然見つけた酒屋さん。
窓ガラスには、書き初めみたいに、お酒の銘柄、それもかなりマニアな感じのお酒ばかりが大書されていて、気になってUターンして立ち寄った酒屋さんです。

その名も「五十嵐酒店」。
いかにも、東北人な純朴な若い店主が、あまりやる気なさそうに店番しています。
お店の中には、今や秋田でもなかなかみつける事ができない「白瀑」など、秋田の名酒がずらり。
なかなか取り扱いが少ない「やまとしずく」も全種類が並んでいます。
店主に「やまとしずく」のおすすめをたずねたところ、カウンターの下に無造作に積んである段ボールを指差して「これ、、、昨日、酒蔵の人がもってぎたヤマトルネード。遠心分離機でつくったお酒らしいんだけど、俺もまだ味見しでなぐって、味、わかんねけど」って。
カッターをで段ボールを開けると見た事のないラベルの一升瓶。「やまとしずく」が遠心分離機で、ぐるぐる回して、酒米の旨いところだけを抽出したお酒、やまとのぐるぐる=トルネードで、ヤマトルネード。。。ベタですが許してあげてください。
「やまとしずく」では珍しい、生酒で、値段は3700円。
これは、買わねば!少々値段が高くても。
早速おうち、というか宿泊先の、岩手県は花巻市にある大沢温泉の自炊部で、山菜の天ぷらをあげたのを一緒に飲みました。

お味は、うわっ!と驚くぐらいふくやかでゴーシャスなお酒です。
こんなにゴージャスでなくても、いいのに。。と思うぐらいの華やかさ。本当にこの値段でいいの?と思うぐらい、内容の濃い、芯の芯のお味です。でも、お料理はシンプルなものじゃないと、お酒が勝っちゃうかなという感じ。
帰ってきてから、インターネットで調べたところ、このヤマトルネード、発売が5月8日となっていまして、五十嵐酒店さん、かなりフライングしていた事が判明。
あと、五十嵐酒店の店主、マニアな感じで3年前に購入した「天寿」。自分用にストックしておいたお酒、かなり時を経てこなれた味になったものを、利き酒させてもらいました。「試飲用のコップ、全部割れでしまって、ミッギーマウスのコップしかねけど」といいながら。
こちらももちろん、文句なく美味でした。

店主いわく、「見た目、酒屋にみえなぐって、バイク屋かと思われるんだけど、よぐわかったね」との事。
こういう酒屋が素敵です。